このたび「九州免震普及協会」を設立することになりました。免震構造は2016年の熊本地震の際にもその効果を存分に発揮しました。免震構造を採用したマンションでは建物への被害はなく、建物内の家具なども転倒しませんでした。ライフラインが復旧した後には通常通りの生活をおくることができています。また、免震病院では地震後すぐに治療を再開することができています。このように免震構造は耐震構造に比べても格段に高い地震時安全性を有するだけでなく、貴重な資産の保全をはかることができます。しかし、こうした安全で安心な免震構造が、十分普及しているとはいえません。そこで、本会では、免震構造の適正かつ健全な普及をはかるとともに、より確実な耐震技術の発展と安全で良質な建築物の整備に貢献し、地域住民の生活の向上を目指すことを目的としています。

  

九州免震普及協会設立趣意書
Seismic Isolation Promotion Society in Kyushu (略称SIPS)

                       代表者:福岡大学 高山峯夫
 我が国は世界有数の地震国であり、地震による災害は国民生活のみにとどまらず社会文化面でも大きな影響を与えるものであります。免震構造は、地震動からくる破壊的な力を免震部材により柔らかく受けとめ軽減させることで、構造躯体だけでなく建物内部の安全性を飛躍的に高め、かつ幅広い耐震設計を可能にさせるものです。

 この九州の地においても2005年に福岡県西方沖地震、2016年に熊本大分地震が発生しており、地震を身近に感じる機会が増えてきております。しかし、未だ免震構造への理解は浸透しておらず、耐震工法の選択肢としての認識も十分でない状況であります。

 このような現状を改善し、九州の地において免震構造を広く普及させるためにはさらなる研究や啓発活動等が必要と考えられます。

 貴重な資産の形成保全を図るためには、免震構造に関する調査研究の充実をはかり、免震構造の設計、施工、部材、維持管理等に対する技術の向上と安全性の確保を的確に推進指導できる組織が必要です。よって、ここに「九州免震普及協会」を設立し、免震構造の適正かつ健全な普及を図るとともに、より確実な耐震技術の発展と安全で良質な建築物の整備に貢献し、地域住民の生活の向上を目指します。


  【本協会の活動】
  @ 勉強会・見学会等を通じて協会員の免震構造への理解を深める
  A 施主や建築家などを対象とした講演会・セミナー等を開催し、

     健全な普及に貢献する
  B 情報交換等を行う場を設け、設計者・技術者間の交流をはかる
  C メーカーの技術者や学識者による講演会・勉強会を開催する